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子育てのイライラと戦う方法

こんにちわ、Dr.パパスです。

子育てをしていると、子供にイライラする瞬間ってありますよね?

かわいい我が子のはずなのに、と思いますが実はかわいい我が子だからこそイライラしてるのです。

このイライラとどう向き合うかは、お子さんの「怒りの感情との付き合い方」にも影響します。

今回はそんな、子育てで生じる怒りの感情の対処法を紹介したいと思います。

 

今回の記事はコチラの本の一部を紹介しています。

この記事でわかること

  • 怒ること自体は「悪」ではない
  • 怒りそうになったら「6秒数える」、ダメなら「逃げる」
  • 子供の「怒りの感情」は否定せずに、対処法を教えてあげる

今回は結構抽象的な感じになってしまったので、順に解説します。

いつものように忙しい方は、まとめのみ読んでいただけたらと思います。

怒りの感情は「悪」なのか?

自分を守るための感情が怒り

そもそも「怒り」というのはどういうものなのでしょうか?

子育てを始めてから怒りやすくなった、うちの子は周りと比べると怒りっぽいなど

ネガティブなイメージを抱くことが多いと思います。

しかし、怒りという感情は「自分の身を守るために、生まれつき備わっている感情」

なのです。

 

つまり自身を守るために抱く感情であり、それ自体はなんら悪いものではありません。

 

問題になるのは怒りの感情の出し方を間違えると、周囲とのトラブルのもととなるということです。

怒った子供が、モノに当たったり、人に暴力をふるうという『行動』は問題です。

また、悪いことをした子供を注意する際に、感情的に大きな声で怒るといった『行動』は

お子さんに悪影響を与えるかもしれません。

 

 

繰り返しになりますが、怒った時の『行動』が問題になることがあっても、『怒りという感情』は

自身を守る手段なので、怒りの感情を抱くことを自体を責める必要はないのです。

「こんな怒ってばかりじゃ親失格」とか「うちの子は怒ってばかりで大丈夫かしら」という心配は不要、

というのをまず理解していただきたいと思います。

 

怒りは2次感情であり万能感情

もう一つ、「怒りの感情」を理解するために重要なのが、怒りは2次感情であり万能感情である

ということです。

完全になんのことやらと思われるかと思いますが、これはご自身やお子さんの怒りを理解するために

重要なので、じっくり読んでいただけたらと思います。

 

実は怒りという感情は、心配や悲しい、辛いといったネガティブな1次感情を元にして生まれます。

怒りの感情はそういったネガティブな1次感情から生まれる2次感情なわけです。

つまり怒っている原因は、そういった元の感情にあるのです。

これは非常に重要で、お子さんが怒っている時にはその元となる1次感情を見つけることが

キーになります。

「この子はなんでこんな事で怒っているんだろう?」と考えると、怒りを制御できないお子さんを

理解しづらいですが、「この子は心配事があるから怒っているんだ」と考えると共感しやすくなりませんか?

ご両親が子供が悪いことをした時、怒りの感情が湧くのも

「可愛い我が子がこのまま育ってしまったらどうしよう?」という心配の1次感情からなわけです。

 

では「万能感情」というのはどういうことでしょうか?

こちらはご両親にとって重要な捉え方になります。

親子という関係は、生まれた時から親が優位な立場になっています。

そのため、優位な立場にある親が怒りの感情の任せて子供を怒鳴りつけるを簡単に子供は言うことを聞きます。

少し例えが悪いですが、独裁者が優位な立場から従わせるのと似ていますね。

このように上の立場の者からすると怒りの感情は、下の立場を操る「万能な感情」なわけです。

しかし、このような考えに基づく子育ては「しつけ」ではなく「支配」になってしまうので、

どこかでほころびが生じてしまいます。

そのため、ご両親は「怒りの感情」を上手にコントロールする必要があるわけです。

子供に怒りを感じた時の対処法

では実際にお子さんに怒りを感じた時にはどのようにすればいいのでしょうか?

具体的な方法としては、

  • 6秒数える
  • ダメなら逃げる

の2つです。順に解説します。

6秒数える

怒りの感情を抱くと人間はどのような反応をするのか?

聞いたことがある方もいるかと思いますが、アドレナリンというホルモンが出てきます。

これは自身を興奮させる作用があり、人間らしい脳の機能を落とす効果もあります。

つまり理論的に考えるのよりも、本能的に考えることを優先してしまうわけです。

もともと本能というものの根幹にあるのは「自己防衛」ですので、自身を守るための感情である

怒りの感情がより湧いてくるわけです。

 

この時に目の前で起きた事に大して理性で対処するのは人間の仕組み上、困難なわけです。

幸いな事にこのアドレナリンによる効果は6秒しか続かない(アドレナリンは律動性に分泌されます)

ので6秒耐えれば、また理論立てて感がられるわけです。

なので怒りの感情が湧いてきたら、とりあえず6秒数えましょう!

その後、アドレナリンの効果が収まってから、怒りの感情の元となる1次感情を考えるといいと思います。

たったそれだけで、怒りに任せた行動をとって後悔することは減ると思います。

ダメなら逃げる

とは言っても6秒で怒りが収まればいいですが、余裕がないから怒っているわけであって、

いつもそんなにうまくいくとは限りません。

6秒で収まらないときは、「逃げる」を選択しましょう。

とりあえず物理的な距離を置くのです。

怒りの対象が近くにあると、人間は自身を守るため、どうしても攻撃的になってしまいます。

この事は、子育てにおいてお子さんのためにもご両親のためになりません。

 

6秒で収まらなければ、収まるまで逃げればいいのです。

そして感情をセーブし頭で考えられるようになってから、またお子さんと向き合ってみましょう。

ちなみにこの時、ご自身の怒りのゲージがどのくらいなのかを客観的に数値がしてみる、というの

是非試してみてください。

目に見えない感情だからこそ、数値化することで扱いやすくするわけです。

子供が怒っている時にしてはいけない事

ではご自身の怒りをコントロールできた後、お子さんと向き合う際に注意すべきは何でしょう>

大事なのは、以下の2点です。

  • 「怒ること」自体は否定しない
  • 本人の人格を否定しない

怒ること自体は否定しない

私自身も以前は間違えていたのですが、お子さんの「怒りの感情そのもの」を我慢させる必要はありません

私の息子が妹と仲良く遊べずに怒り始めると、

「我慢できないとすぐに怒っていいんだっけ?」と怒ることそのものを否定していました。

 

冒頭に述べたように怒りは2次感情であり、元となる1次感情があります。

そんなことをお子さんが理解しているわけがないので、怒ること自体を否定すると、

お子さんは「悲しい」「悔しい」「不安」といった感情を否定されたと感じてしまいます。

これが繰り返されると、自分の気持ちをお母さんやお父さんは理解してくれないと思い、

感情を表に出すのを我慢するようになってしまいます。

そんな事が長く続くわけがないので、いつかは爆発してしまうわけです。

「今までいい子だったのに」と思ったお子さんが急にキレだすのはこういった理屈です。

本人の人格を否定しない

何度もいうように「怒りの感情」は誰しもが自分を守るために湧き上がる感情なので、

悪いものではありません。

しかし、怒った時の行動が周りを傷つける可能性があるため、時として問題になります。

つまり否定すべきは、怒った時に注意すべきはその『行動』であって『感情』ではないのです。

 

「どうしてそんなに乱暴なの?」「そんなことしてひどい子ね!」といった言葉は、

『行動』に対してではなく、お子さん自身を責めていることになってしまい、親子関係を悪化させて

しまうことでしょう。

子供が怒った時に親がすべき事

反対にお子さんが怒った時に、ご両親に是非やって欲しいことが、

  • 1次感情を受け止めてあげる
  • 1次感情の名前を教えてあげる
  • 感情のコップを「楽しいこと」や「嬉しい事」で満たしてあげる

順に解説します。

1次感情を受け止める

以前の記事でも述べたように、お子さんはご両親が大好きです。

そのため、ご両親が受け入れてもらえることが何よりの幸せなのです。

これが安心に繋がり、家庭がお子さんの安全な基地になるわけです。

 

お子さんが怒った時には、是非その元となる1次感情を見つけて、その気持ちを受け止めてあげてください。

「◯◯されて悲しかったんだね」「〇〇できなくて悔しいね」「◯◯されたら心配になるよね」

とお子さんの1次感情を受け止めてあげると、意外なほどに怒りの感情が収まるものです。

1次感情の名前を教える

受け止めて共感した後は、お子さんの1次感情の名前を教えてあげましょう。

アンガーマネージメントでは、これを『感情の社会化』というそうです。

こうすることで、お子さんは自身の「感情」を「言葉」にすることができ、他者と「共有」することが

できるようになります。

これを繰り返すと、怒りの感情の後ろでゴチャゴチャになっていた1次感情が整理され、

自分の感じた気持ちを理解できます。

自分の気持ちが理解できなければ、その後の行動を変えるのは難しいですよね?

感情のコップを「楽しいこと」や嬉しいことで満たす

人間の感情はコップでイメージされることが多く、「不安」や「悲しみ」といったネガティブな1次感情が

溢れると「怒り」という2次感情がこぼれ出てきます。

こういったネガティブが1次感情は、「楽しい」や「嬉しい」といったポジティブな1次感情で打ち消すことが

できるので、お子さんが怒った後には減ったコップにポジティブな感情を詰めてあげましょう。

 

お子さんが怒った直後にやるのはご両親の負担も大きいと思うので普段から意識するとよりいいかもしれません。

難しいのは、ネガティブな感情は長く続くのに対し、ポジティブな感情は持続時間が短いということです。

嫌な事ほど忘れにくかったりしますよね?

なので「楽しい」や「嬉しい」という気持ちを普段から多めにお子さんに与えたいものです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は子育てのイライラと戦う方法に関して、ご両親の怒りとお子さんの怒りのそれぞれに着目して解説しました。

 

とにかく理解していただきたいのは「怒りの感情」自体は悪いものではないということです。

生まれ持った自分を守るための感情なので、怒りやすいからとご自身やお子さんを責める必要はありません。

 

しかしお育てしてて怒らない事はないと思います。

もし怒りそうになったら、『6秒数えて』『ダメなら逃げましょう』

とにかく怒りの感情に支配されたまま、お子さんと向き合わないことです。

 

もしお子さんが怒っている時は、

『怒ること自体』や『怒っているお子さんの人格』を否定することは避けるべきです。

その代わり、『怒りの元となる1次感情を探して』『受けとめて』あげましょう。

これだけで大分お子さんの反応は変わるはずです。

落ち着いたら『1次感情の社会化』をして、あとは『嬉しいことや楽しいこと』を沢山してあげましょう

 

こうやってまとめると、親ってホント大変ですよね。

私も知識としてこういった事は分かっていても常に実践できるかは、また別問題だったりします。

『子育ては自分育て』なんて言うように、親もちょっとずつ成長してけばいいのでは?と思っています。

今回の記事がお子さんのイライラと戦う攻略法としてお役にたつと嬉しいです。

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