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子供の自己肯定感を高めるコツ

こんにちは。Dr.パパスです。

皆さんは自分に自信がありますか?

いきなり自己啓発的な質問になりましたが、自分に自信があると新しい事に挑戦しやすいとされています。

これは自己肯定感と呼ばれます。

出る杭は打つ慣習が根強い日本分化では、自然に生きていると自己肯定感が高まるチャンスは意識しないと巡ってこないかもしれません。

私も実際に医師になって活躍するまでは、正直あまり自己肯定感は高くなかったと思います。

でも、子供の自己肯定感は高くあって欲しいですよね。

子供は純粋な分、親の接し方によって自己肯定感は大きく変わると言われています。

そこで今回は、「子供の自己肯定感を高めるコツ」が書かれた本の一部を紹介します。


この記事でわかること
● 子供は認められると自己肯定感が高まる

● アクティブ・リスニングで聞き上手に

●「批判する」「脅す」「罰する」はNG

結論:上手な聞き手になろう

結論から言うと、とにかく親が聞く上手になってあげると子供の自己肯定感は自然と高まります。

子供は認められることで自己肯定感が上げる

自己肯定感はどのようにすれば高まるのでしょうか。

有名なアドラーの心理学でも言われているように、人間には「承認欲求」というものがあります。

これは簡単にいうと「他人に認められたい」という欲求ですね。

大人数の関わりによって形成される現代社会では多くの人間がこの承認欲求を求めます。

分かりやすいのがSNSですよね。

フォロワーが多い人というのはそれだけ、他者に承認されています。

最近では「インフルエンサー」という言葉があるくらい、他者の承認は重要視されています。

 

子供も同じで、他者に認められることによって自己肯定感が高まります

間違ったことは別として、失敗しても認められる土壌があると、子供は伸び伸びと成長できるわけです。

子供が最も接する相手は親

では子供が最も接する相手は誰でしょうか?

当然、親ですよね。

子供は成長と共にライフステージが変化し、親から徐々に友達や先生など影響を与える他者が増えていきます。

最近では当たり前のようにスマートフォンでSNSとつながるので、場合にはよっては赤の他人にも影響されます。

そういった人が常に自分の子供をサポートしてくれるでしょうか?

もちろんそういった環境が理想ですが、現実はそう甘くはありません。

 

そのため、親の影響力が強い未就学〜小学校低学年の間の親の接し方が非常に重要になります。

上でも述べたように、子供も他者に認められることで自己肯定感が高まります。

「あなたを認めているよ」というメッセージを贈り続けることは、自己肯定感を高めるだけでなく、親子の関係性も良好にしてくれます。

アクティブ・リスニングのススメ

子供に「認めているよ」と効果的に伝える方法はあるのでしょうか?

ここでは、アクティブ・リスニングという手法を紹介します。

アクティブ・リスニングは、

話し手である子供に100%注意を向けて、無条件に聞き入れる

ことです。

子供の言葉だけでなく、一挙手一投足に注意を払うため親の忍耐も重要です。

アクティブ・リスニングを行うことで、子供に「理解してもらえている」という安心感を持たせられるため、子供の自己肯定感が高まり、自ら問題を解決する機会を増やすことができます。

ボディランゲージ

アクティブ・リスニングを効果的に実践する方法の一つがボディランゲージです。

最近ではノンバーバルコミュニケーションとも言いますね。

相手への興味や関心を示す、SOLERの原則という基本動作を意識するのがポイントです。

SOLERの原則
Square:相手の正面に座る

Open:足や腕を組まない開いた姿勢

Lean:相手に体を傾ける

Eye contact:相手と目をあわせる

Relax:落ち着きを保つ

このボディランゲージがコミュニケーションの半分以上を占めるという研究結果もあります。

私も患者さんの診察時に、ここぞという時は意識して使っています。

実際に子供にもやってみると、子供がいい顔で自信をもって話してくれるのが分かります。

受容と反映

アクティブ・リスニングは相手の話を無条件に受け止める「受容精神」が重要です。

そのため、子供の話に心から興味を持ち、真摯に受け止めましょう。

例え、子供と意見が違うことがあっても一度は受け止めるのが重要です。

子供は親の所有物ではなく、一人の個人なのですから。

 

そして相手の話を聞いていることを理解してもらうテクニックが「反映」です。

要は子供が話してくれたことを、反復して要約します

この時に、質問を加えるとより有効です。

こうすることで、話し手は自分の話したことを理解して受け入れて貰えたことを実感します。

私の尊敬する上司も、仕事の相談をするとこの方法で返してくれました。

当時何も知らなかった私でも、ホント良く理解してくれる人だな、と感じていたものです。

注意するポイント

アクティブ・リスニングをする際に注意したいポイントもあります。

親が「管理者」になってしまうことです。

管理者になると、子供の話してくれたことをジャッジしたり、解決しようとしたり、

都合が悪いと話をそらそうとしたりします。

親の方が経験が多いので当たり前ですが、ついつい答えを与えがちです。

しかもその答えは親の経験や価値観を多分に含みます。

そうすると子供は自己肯定感が高まらず、いつまでも自分で解決する術を習得できないわけです。

注意
親は「管理者」ではなく、「理解者」になろう

自己肯定感を下げる方法

反対に自己肯定感を下げるような接し方はどのようなものがあるでしょうか。

①批判する

アクティブ・リスニングの「受容精神」とは全く逆で子供に「NO!」を突きつける行為です。

子供が何か失敗をした時に、

「だから言ったのに」とか「なんど言ったらわかるの」

というネガティブな言葉がけを指します。

つい言ってしまいがちですが、これは「あなたを認めない」と言っているようなものなので、当然自己肯定感は高まりません。

②脅す

「◯◯しないと、◯◯するよ」という発言です。

子供をコントロールしたい時につい出てしまうフレーズですよね。

私も以前は多用してました・・・

これはまさに相手を大人の都合のいいように管理しようとしているため、子供からすると「あなたは認めない」と言われているようなものです。

③罰する

特に問題なのは、出来事と関係ない罰を与えることです。

妹とケンカしたからデザートを食べさない、とかですね。

妹とのケンカと、デザートを食べるかは全く関係ないですよね。

こういった行為は子供との信頼関係を壊します。

信頼関係がなくなると、認められた時も子供の自己肯定感は高まりません。

信頼関係のない相手に「いいね」されても何も思いませんよね?

 

上記のように、「あなたを認めてないよ」という発言や行為、信頼関係を壊す行為は子供の自己肯定感を下げてしまうので注意が必要です。

まとめ

いかがでしたか?

今回は、子供の自己肯定感を高めるコツについて解説しました。

まとめると

①子供は親に認められることで、自己肯定感が高まる

②子供が認められた感覚を持つためには、アクティブ・リスニングが有効

③ボディランゲージ、受容精神、反映を意識する

④親は管理者にならず、批判や脅し・罰は避ける

といった具合です。

親に時間と心の余裕がないと、じっくり子供の話を聞くというのは難しいかもしれません。

しかし、そういった時間を作ることは子供の自己肯定感を高めます。

それは子供の将来を大きく変える力なるため、日常生活でも是非意識したいですね。

明日からの子育てにお役立ていただけると嬉しいです。
参考図書はコチラ


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